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●なぜ落葉するか?

2001.12.15/中沢康治

 

 
 
 

 

もしダーウインが11月か12月に草津温泉を訪れたとしたら、青々としたアカマツと茶色くなって葉を落すカラマツとの対比を見て考え込んだでしょう。 また四つ足会(ノルデイックウオーキング)で11月20日に道の駅からの石尊山(いしごねやま)に登った時、すっかり落葉して草津の街がよく見えたのにアズマシャクナゲのジャングルは青々としていた「不思議さ」に挑戦してみました。 ご意見をメールしてください。

 State Darwin Museum(ロシア語、英語)

地球が誕生した46億年前は地球と太陽の方向と地球の回転軸の方向とは直交していたと考えてみました。 したがって光合成を行なう紅藻類(シアノバクテリア)の誕生した時には四季の変化があったとは思われないので、今から37億年前は、地球の公転による四季の変化はなっかたのではないでしょうか。 もしシアノバクテリアの誕生した時には四季があったとすると年差の少ない赤道付近で誕生することになりかなり確率が低いように思えます。 多分、地球が誕生してから10億年近く、生命が誕生するには、太陽を回る地球の公転面に、地球の回転軸は直交している必要があったのかもしれません。 そして植物が上陸した四億年前も、恐竜が全盛期を極める頃まで、四季の変化はなかったという仮説です。 四季がなければ落葉する必要がないので、その頃までの植物は常緑だったと考えました。

 

物語は今から6500万年前に遡ります。赤道付近は、今よりも高温の常夏で、広葉樹を中心にした大密林で、シダ類も大型でした。 緯度(や標高)が高くなるにつれて常(とこ)初夏、常(とこ)春帯と変化し、太陽の光の量が少なくなるにつれて葉は小型になり、針葉樹が混じり、より細く短く、葉の数も少なく、針葉樹ばかりでしたでしょう。 続いては常(とこ)冬で永久凍土地帯、極の近くは現在に似て雪や氷に覆われていたと思われます。 このように四季の変化はなかったので植物は秋になって葉を落す必要はなく皆、常緑と思われます。 したがってこの草津辺りは常緑の針葉樹に覆われていたのでしょう。 動物は恐竜の全盛時代でした。 赤道付近は現在よりも大型の爬虫類が、常春の緯度くらいまでは巨大爬虫類が分布し、常冬の地帯には小型で恒温の哺乳類がいました。 そんなある日、突然、小惑星が地球の高緯度、常春地帯に衝突しのではないでしょうか。 大粉塵が成層圏に舞い上がり地球を包みます。 何年にもにわたって太陽光をさえぎり地表の温度は下がり、大津波が押し寄せ、ここで多くの生物が死滅しますが、常早春地帯から常冬地帯にあって、太陽光が少なくても生きていた植物や動物は残りました。 しかし、もっと大変なことが起こっていました。 それは地球の回転軸が衝突の衝撃で、垂直から約23度傾いてしまったのです。 巨大な隕石の落下では回転軸が傾くほどの衝撃はなかったと思われます。 衝突した角度と緯度と大きさが推定出来れば衝突速度が計算できるでしょう。 それ以来、四季が発生しました。赤道近くまで冬が年一度、やってくるようになったのです。 ここで始めて落葉の必要性が出来ました。 かくて広葉樹は秋に落葉する様に進化し、針葉樹でも針葉数が多く、比較的光合成に太陽光を多く必要だったカラマツは落葉するように進化しました。 その一方では、少ない太陽光でも光合成が出来る常緑の針葉樹アカマツやアズマシャクナゲは耐えて残っているのではないでしょうか。

写真上は2001年10月のテルメテルメ横の紅葉と常緑樹です。写真をクリックすると大きなサイズでご覧いただけます。

 

 
 
 
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