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● 「笑い」と健康について

2003.12.18./中沢康治

 

 
 
 

 

笑うと、人体内のNK(ナチュラル・キラー)細胞が活性化されて、がん細胞やビールスを攻撃し、糖尿病にも効果があるといわれます。なぜでしょうか。

その前に、なぜ人は笑うのでしょうか。思いつくのは緊張からの開放です。少しオーバーに言えば、これから起こりそうな非常事態に備え、今、必要の無い活動をひそめ、火事場の馬鹿力(無酸素運動)のために緊張します。でもその必要がないとわかると、ほっと安心、息を吐いてリラックスし、抑えていた呼吸をとり戻します。ではなぜ息を吐くとリラックスするのでしょう。臭いものや汚いものを扱うとき、鼻をとじ、口元をつぼめて長く息を吐きながらやると安心して出来ますが、息を吸いながら行なうと有害な空気が体に入るかもしれないので、何時でも止められる様に緊張します。息を吐いている間は安全、吸うときは危険なので、吐く息は長く、吸う息は短くするほうが落ち着きます。笑いは息を吐くことと関連がありそうです。

笑いと「咳」はよく似ています。思い切り息を吸い込んで息を止めると、気管の入口が閉じ、内圧が高まります。そのまま気管を少し開くと「えっへん」と咳払いになります。これを愉快に、短く、連続的に行なうのが「笑い」のようです。肺は炭酸ガスの多い気体を、瞬発的、連続的に外へ吐き出せば素早く外の酸素を取り入れることが出来るので笑わせてこれを行なっているのかも知れません。ではなぜ笑うとNK細胞が活性化するのでしょうか?NK細胞の武器は活性酸素です。緊張の非常事態下で抑えていた武器製造を、緊張が解けて急に再開したので血中の酸素が増えたためではないでしょうか。

水泳の呼吸は、口をしっかりと閉めて下腹部をへこませ内圧を上げておいて口が水面に出たとき、急に「パッ」と吐き素早く空気を吸い込みます。空中に口を出した瞬間に、力強く吐くのは、その後、口が出ている短い間に多くの空気を吸う為で、強力に息を吐くため腹式呼吸になります。空気のいっぱい詰まった袋の口を閉ざしておいて底(下腹部)を急に押す方が、中間(胸部)を押すよりも下へ無駄に分散しないだけ、強力な排気が出来るからでしょう。泳げない人はこの腹式呼吸ができません。

咳は苦しく、病気を伴うので、止める薬を使いたくなりますが、風邪をひいたときの「発熱」が体温を上げてビールスをやっつけようとするように、気管に進入してきた細菌やビールスを活性酸素という武器で対抗するために、肺の中により多くの酸素をいれようと肺に残留している空気を、早く出す発作とすれば「解熱剤」と同様に「咳止め薬」を使うのは危険になります。

笑いの目的は分かりませんが、咳の本当の目的はビールス等の侵入を殲滅するため酸素を多く採ることなのでしょうか。よく咳をする人のイメージが痩せているのは、酸素を多く取り入れるので絶えず体内の糖分を燃焼さているとも考えられます。咳も笑い同様、糖尿病や肥満解消にいいかもしれません。 では、空咳、深呼吸、腹式呼吸、クシャミ、アクビは、笑いと同じようにNK細胞が活性化するでしょうか。ぜひ実験してもらいたいものです。

 

 
 
 
 
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