毎年4月の終わりから5月の始めに掛けて、日本国内は「ゴールデンウイーク」という言葉で一色に染まってしまいます。
ここ、草津温泉もその季節が近づくにつれて街全体が「臨戦態勢」に入ります。
しかし、毎年のことではありましょうが、特に今年の入り込み数は多かったようで各所で不手際や反省すべき事などが目立ってしまったようです。
最も管理人が目に留まったのは、町中での車の洪水状態です。
草津温泉は古くからの町で、当然車社会と言われる遙か以前から街並みが形成されているため「道」は人のためにありました。
更に山あいにある町のために道幅は狭く、曲がりくねっており、かといってきちんと整備すればよい物であろうという考えでもありますが、人口8000人と言われる町の中でその大多数が半径500メートル程度に集約された形の草津では大変地価が高く、また道幅を広げるための民家などの引っ越しもままならない状態です。
かの「バブル景気」と言われた昭和終末より平成当初の時代、草津町も例に漏れず発布された「リゾート法」に乗り高層リゾートマンションの新築が続いたそうです。
そこで町の識者達はこれ以上草津の古き良き街並みとその雰囲気が醸し出す温泉情緒を、また残された大自然を壊してはいけないと言うことで高層建築物の高さ制限を決めたと言うことです。
現在、草津町では湯畑を中心とする温泉街を道幅を広げるのではなく逆に車両を通行止めとして歩行者専用道路にしようとする考えもあると聞きました。
町の外周に当たるいずれかにたっぷりと余裕のある駐車場を設けて、シャトル的な公共交通によって人員を町中心部へ導入し一般車両を排除することによって湯下駄の響く温泉情緒と子供からお年寄りまで一様に安心して歩くことのできる温泉地を目指そうと言うことらしいです。
すっかり歩くと言うことに縁遠くなってしまった現代人、私も含めて受け入れるべき部分もありましょうがなかなかそうは画一的に進まないようです。